履き始めてから後悔しないサンダル選び
この記事の監修者
株式会社AKAISHI 代表取締役 赤石恒一 / 保健学博士
靴医学の権威、新潟医療福祉大学大学院の阿部薫教授に師事。専門分野は保健学で、足の悩みの改善や、靴の機能向上のための研究をしている。
【所属学会】日本整形靴技術協会(副会長)、日本靴医学会
後で後悔しない
サンダル選びのポイントとは?
サンダル選びで、素敵なスタイルを気に入ってしまい、履き心地を確かめず勢いで買ってしまうことってありませんか?サンダルでの足のトラブルを訴える方は少なくありません。
地球温暖化がすすみ、サンダルを履く期間もどんどん長くなりそう。
そこで、履き心地で選びたい方のためのチェックポイントを、サンダルのタイプ別にまとめました。
デザインだけでなく自分の足の特性を理解した上で選ぶとトラブルを避けることができます。
フラットサンダル
ヒールが無く平らなサンダル。軽量で重心が低く安定感があり、前すべりもしないので、サンダルとしては歩きやすい方です。
ただしソールの薄いものが多く、地面からの衝撃を受けやすく足裏に負担がかかるのが難点。踵や足指の付け根が痛くなる方が多いようです。
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ウレタンやゴムなどのクッション性が高い靴底
地面からの衝撃を吸収して突き上げ感を緩和させるために、弾力性のあるウレタンなどの靴底を選びましょう。
全く平らな靴底よりも踵側の高さが1.5~2㎝あると踵への負担が少なくなります。
足の骨格(MP関節)に合わせて曲る靴底
歩行に合わせて靴底が屈曲するか確認してください。屈曲しないものはベルトがくいこんで、甲が痛くなることがあります。
ウェッジサンダル
ウェッジサンダルは、ヒールタイプに比べ路面に設置する面積が広く、構造もしっかりしています。
安定感があり足裏が疲れにくい利点がありますが、その反面、重量がかさみ重くなりがちなことがデメリットです。
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ヒール重量とバランスに注意
ウェッジ底は重量があるので、ベルトがあっても靴と足がずれやすくなります。サンダルを履いた状態で足を左右に振った時に踵の位置がちゃんと正しい位置に収まるものを選んでください。
実際に感じるヒールの高さが30~40㎜以内のもの
ハイヒールを好まれる方は、実際に感じるヒールの高さ(ヒールとつま先との高低差)を40mm以内に抑えることで、足裏痛の抑制や歩行時の疲労感の軽減につながります。
ただし、下り坂では、やはりヒールの高さが不安定さを高めますので、注意が必要です。
※ヒールが高いものを履きたい方は、ワンヒールのサンダルやミュールよりも安定感のあるウェッジサンダルをおすすめします。
ミュールサンダル
甲回りのベルトのみのミュール。足首が固定されていないので靴の中で足が動き、靴擦れしやすくなります。
歩くたびに踵が靴から離れ、ヒールが高いと転倒したり脱げてしまったりすることがあるので、注意が必要です。
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調整機能があるもの
ミュールはサンダルの中で最も歩きにくいデザインです。
できれば、調整ベルトのついたデザインで、靴の中で足が動かないようにしてください。
ヒール幅は8cm以上のもの
踵のホールド感が弱いので、普段はいているパンプスよりも、幅の広めのヒールを選んでください。
目安としては、高さが5cmヒールであれば幅は2.8cm位あると安定して歩けます。
※ミュールはサンダルの中でも特に不安定なため、靴選びは慎重に行ってください。
トングサンダル
トングサンダルは、つま先部分が下駄の鼻緒の様になっているサンダルです。
足指を自由に動かすことができるので、足裏の筋力が鍛えられ疲れにくくなるメリットがありますが、鼻緒が指の付け根まで食い込んで靴擦れしやすいというデメリットがあります。
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ビニール製ではない柔らかい鼻緒
鼻緒部はパイル生地などでできた柔らかいものを選びましょう。ビニール製のものでも履く前にベビーパウダーやせっけんなど滑りが良くなるものを塗っておくと、靴擦れを防止することができます。
甲ベルトがあるデザイン
鼻緒は指の付け根ではなく中間で挟むのが正解です。その位置で足を固定するために、甲に調整ベルトのついたデザインがおすすめです。更にバックベルトが付いていると、足がパカパカせずに固定できます。ベルトがなくても横幅がピッタリフィットしたものを選ぶと前すべりを防止できます。
※外反母趾予防になるデザインですが、母趾を隠したいと思われている方には不向きです。どうしてもヒールが高いものを履きたい方は4cm以内のものを選ぶことをおすすめします。
サンダルのトラブルは選び方で防げる
自分の足に合いそうなデザインは見つかりましたか?
足のトラブルを放置すると痛みや疲れだけでなく、外反母趾やハンマートゥなどの更なるトラブルにつながります。
トラブルの原因や自分の足の形を理解したうえでお気に入りのサンダルを選びたいですね。
ぜひサンダル選びの参考にしてみてください。
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