中足骨骨頭痛 足指の付け根が痛い

この記事の監修者
株式会社AKAISHI 代表取締役 赤石恒一 / 保健学博士
靴医学の権威、新潟医療福祉大学大学院の阿部薫教授に師事。専門分野は保健学で、足の悩みの改善や、靴の機能向上のための研究をしている。
【所属学会】日本整形靴技術協会(副会長)、日本靴医学会
横アーチの崩れによる踏み返し部の痛み
中足骨骨頭部って、どこ?
中足骨骨頭部は、いわゆる“足の指の付け根”。歩くとき、足を踏み出してから蹴り出す瞬間まで地面と接している部分で、体重が集中してかかります。
中足骨骨頭痛のサイン
中足骨骨頭痛の多くは、横アーチの低下が主な原因です。簡単にいうと、開張足に痛みが追加された状態が、中足骨骨頭痛。足裏側の人差し指~中指の付け根あたりにジンジンとした痛みがあれば、中足骨骨頭痛を疑った方がよいでしょう。
また、教科書では「靴の中に小石(砂)が入っているようだ」と表現しておりますが、これが継続されタコ・マメができると、圧迫されている部分がさらに悪化して、しびれるような痛みに変わることもあります。
中足骨骨頭痛は、足の問題!?靴の問題!?
たまに、中足骨骨頭痛の人で、10cm位のハイヒールを履いている人がいらっしゃいますが、これは間違いなく履いているヒールの高さに原因があります。外反母趾のところでも説明しましたが、ヒールが高いほど、つま先側に体重がかかってしまいます。本来、許容できる高さは3~4cmまで。しかし、見た目のことを考えると、無理して高めのものを選んでしまうのかも知れません。
しかし、求めるヒールの高さと痛みとのギャップに、足は悲鳴をあげています。ヒールの高いものは使用頻度を限定するか、ご自身の服装と相談しながら、なるべく低めのヒールに切り替えることをお勧めします。また、靴底の薄いものも、地面からの衝撃をまともに受けてしまいますので避けてください。
さらに、「以前は6cmのヒールでも平気だったのに、最近では低いヒールの靴を履いても痛い」という場合は、原因が「靴」から「足」に切り替わってきているといえます。
痛みをかかえる人のお話を聞くと、30代後半から40代前半位で、ヒールの高いものを避けるようになる傾向が!このあたりの年齢が分岐点のようです。
しかし、職場の規定などにより、パンプスやある程度ヒール高のあるものを履かなければならないケースもあります。
「仕方なく我慢して履いている。」「いつも、パンツの丈を○○cmのヒールに合わせてしまっている。」という声も聞かれますので、以下のような方法で痛みの軽減をしてみてください。
中足骨骨頭痛の予防策
原則として、以下の様なことに気を付けましょう。
- ヒールの高さは3~4cmまで
- 靴底の薄すぎるようなものも厳禁
- 足の横アーチをサポートするインソールやパットを使用
※開張足編を参考にしてください。
どうしてもヒールを履きたい場合は、
- ヒール差高を低くする、またはクッション性のある靴底材(滑り止め等)を貼る。
同じヒール高でも、つま先の厚みによって、感じる高低差やつま先にかかる荷重が変わってきます。厚みがある方が、つま先にかかる荷重が減り、地面からの衝撃も少なくなるので、同じヒール高でも痛みを軽減できます。靴底に市販の滑り止めクッションを貼ることでも、多少の軽減が可能です。
ただし、インソール側に貼る透明なジェルパットのようなものを使う場合は注意が必要です。このタイプは、サンダル等ベルトで調整の効く靴には効果が期待できます。しかし、パンプスに使った場合は、きつくなるだけということもありますので、パンプス購入時に一度試してみることをお勧めします。
- 足の横アーチをサポートするインソールやパットを使用 ※開張足編を参考にしてください。
- 前滑りしない靴を選ぶ (ストラップ付きを選ぶ・フィッティング調整をしっかりするなど)
余談ですが、妻は私と同じ身長なので、私と一緒に出掛ける時は気を遣い、ヒールの高いものは履かないようにしてくれている気がします。あまり、お勧めはしませんが、そういう選択肢?予防法?もあるみたいです。
中足骨骨頭痛の方にお勧めのインソール・パット
中足骨骨頭痛の方がお手持ちの靴やヒールで行える、痛み予防の為のインソール・パット選びのポイントは、
- ① 前足部の足裏の保護
- ② 横アーチのサポート
の2つですが、症状の程度によってどちらを重視するかが異なります。
症状が比較的重い
- 中足骨骨頭部に胼胝(タコ・マメ)がある方
- 常に痛みや違和感に悩まされている方
は、痛みに対する対処として、クッション性を重視してください。
症状が比較的軽い
- 午前中は調子いいんだけど、午後からだんだん痛くなる
- 長時間歩くとだんだん気になってくる
こういった方は、予防として横アーチサポート力を重視した商品を選んでください。
ちなみに、男性の方は横アーチのサポート力を重視した方がいいかと思います。
男性の方へ
男性の場合、胼胝(タコ・マメ)や疼痛がおこるケースはあまりないと思いますが、革靴で長時間歩いた際、中足骨骨頭が地面につくような感覚があると思います。横アーチサポートのない、硬い靴底の靴は、中足骨骨頭痛や足底腱膜炎を引き起こしたり、助長することもありますのでご注意ください。
男性の方へのお勧めは、お手持ちの靴には、しっかりとしたサポート力のこちら
靴の購入をご検討の方は、エクストラライトというクッション性に優れた靴底素材を使用し、アーチサポートもしっかりしている、AF148をお勧めします。
靴のタイプ別対処法
パンプス
パンプスの場合は、厚みのあるインソールなどを使用すると前足部が窮屈になり、中足骨骨頭痛を助長する恐れがあるので、厚みのないものをお勧めします。
【症状が重い】
【症状が軽い】
スニーカー
スニーカーの場合はもともと靴底にクッション性があり、前足部に余裕があるものが多いので、サポート力の強いアーチフィッターインソール長距離ウォークをお勧めします。
サンダル
サンダルの場合はインソールを使用することができないので、開張足パッドや靴底滑り止めクッションを使用してください。
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