細足、幅狭、甲が薄い人がなりやすい足のトラブル。その足、本当に幅広?
この記事の監修者
株式会社AKAISHI 代表取締役 赤石恒一 / 保健学博士
靴医学の権威、新潟医療福祉大学大学院の阿部薫教授に師事。専門分野は保健学で、足の悩みの改善や、靴の機能向上のための研究をしている。
【所属学会】日本整形靴技術協会(副会長)、日本靴医学会
若い方に増えている、幅狭の足!
その足、本当に幅広ですか??思い込みから足のトラブルに!!
計測会の時に、お客様自身が自分の足を、幅広と思っているか?幅が狭い方だと思っているか?
聞くことがありますが、ほとんど間違った答えが返ってきます。(笑)
平均よりやや幅が狭い人(JIS D,E)は、2E位の市販されている標準のパンプスを履くと徐々に前滑りして、つま先が痛くなるので、幅が広いと勘違いされる方が非常に多いという印象があります。
指の長い方も、そのように勘違いされる傾向が高いです。
まずは、ご自身の足がどのタイプか知っていただくことからはじめましょう。
そして、細足だった場合の対処法を紹介していきます。
足囲とは
足の付け根のまわりをぐるりと測った値です。
足囲の測り方
足幅とは
親指のつけ根の骨が飛び出ている部分から、小指のつけ根の骨が飛び出ている部分までの幅を測った値です。
足幅の測り方
どこからが細足でしょうか?
年代によっても違いますが、E~2Eを標準と捉えると、
E、Dがやや細め、
A、B、Cは細めという判断が妥当でしょう。
上のグラフは、JIS規格にあてはめた場合の足囲です。
<参考 JIS規格によるサイズ一覧>
足囲は、あくまでも、足の指の付け根をメジャーでぐるりと測ったものなので、
同じ、足囲でも足のボリュームやアーチの崩れ方などで、実際の足幅は変わってしまいます。
そのため、足長/足囲/足幅をしっかり測り、足幅が狭いのかをしっかりと見極める必要があります。
シューフィッターのいるお店で、一度しっかり測って、自分の足を確かめてみてください。
また、靴のメーカーによっては足幅の表記がされているものもありますので、参考にすることで、靴選びの失敗は減ると思います。
※ちなみに、足幅が3E以上あると幅広の傾向があるなと思っていいと思います。
靴選びのチェックポイント
足囲と足幅のどちらを基準にして靴を選んだらいいの?
足囲は、つま先の窮屈感(フィット感)に影響し、足幅は母趾側面や小趾側面の圧迫感(痛み)に影響するので、外反母趾の方や普段、側面からの圧迫や痛みが気になる方は、まずは、足幅で選んでみることをお勧めします。
細足、幅狭足によく見られる足のトラブル
やや細めの足囲E,Dの方
冒頭で言いましたが、私が意地悪で「ご自分の足の幅は広いと思いますか?」と、聞いてしまう方々。
つま先や母趾・小趾の側面があたってしまうので、ご自身の足幅が広いと思い込んで知る人が多く見られます。
こういった方は、必ず前滑りをしているので、甲に貼るパットを付けるだけで、踵脱げも前滑りも前足部の痛みもすべて解決することが多いです。
靴選びのポイント
実は、やや細い足をされてるのにご本人が気づいていない場合、前滑りしていることが多いので、「歩き始めはいいのにだんだん痛くなる」という方は、一度、靴屋さんで測ってもらうことをお勧めします。
細足の方におすすめの靴
かかともぴったり! ★★★★★
甲の部分だけでなく、かかと部分も普通ワイズのものよりも細身のつくりになっているので、ピッタリかかとにフィットして足に吸い付くようで安心感があります◎
自分にピッタリ ★★★★★
とても足に馴染み、履き心地が良く、しっくりきます。外反母趾の足先が滑ることもなく痛みもありません。踵がフィットして安定感があります。2wayも気に入りました。デザイン、利便性に優れ、足、体の健康に良い、自分にピッタリ合うものに出会えこの上ない喜びです。交換制度を設けて頂いている点もお薦めです。
軽やかに歩けます ★★★★★
外反母趾と中足骨骨頭痛がある為どの靴も足が痛くなっていたのですがこの靴は痛くなる事もなく、履いた時、足に安定感があり、軽やかに歩けます。とても履きやすいです。ありがとうございました。
楽になりました ★★★★★
足底筋膜炎でかかとが痛く、検索して辿り着きました。1日立ち仕事ですが、痛みも軽減し、楽になりました。とても軽く、インソールも足にフィットして疲れにくく足のむくみも軽減しています。
勘違いしたまま、幅広の靴やサイズの大きな靴を履いていると、本当に開張足になり幅広になってしまいます。間違ったサイズのパンプスが原因で外反母趾になる方も、多いように思います。
こういった、前滑りを防止するパットがおすすめです。
外反母趾の方
明確なエビデンスはないのですが、細足で外反母趾の方はこんにゃく足※の方が多く、外反母趾になりやすい代わりに、ちゃんと矯正してあげれば比較的治りやすい(靴の中で疑似的に)足の方が多いように思います。
内側縦アーチを支え、中足部をばらけさせないような工夫をすることで履けるものの選択肢が広がると思います。但し、バニオン(外側に屈曲した部分)が痛む方は炎症が治まるまで、ヒールは控えましょう。
※「こんにゃく足」…筋肉が弱り、こんにゃくのように柔らかくなった状態の足。甲の部分をギュッと握ると縮んで足幅が狭くなり、逆に、立った時に足の幅が広がってしまう足のことを言います。
甲ベルトで中足部を固定し内側縦アーチを支えるインソールを使用することをお勧めします。
それでも前滑りが気になる方は、甲に前滑り防止のパットを追加してください。
前すべりによるタコ、ウオノメや中足骨骨頭痛の方
タコ、ウオノメは、とにかく圧力を分散しつつ、前滑りを抑えます。
甲に前滑り防止のパットを貼り、前足部の圧力を分散するように横アーチパットを貼ります。
※タコ、ウオノメの部位によって貼る位置は変わります。
同じヒール高でも、つま先の厚みによって、感じる高低差やつま先にかかる荷重が変わってきます。
つま先に厚みがある方がつま先にかかる荷重が減り、地面からの衝撃も少なくなるので、同じヒール高でも痛みが軽減できます。
また、靴底に市販の滑り止めクッションを貼ることでも多少は代用も可能です。
ただし、インソール側に貼る透明なジェルパットのようなものは、サンダル等のベルトで調整の効くものには効果は期待できますが、パンプスに使った場合はきつくなるだけということもありますので、パンプス購入時に同時に試してみてください。
あなたも、足細・足狭かもしれません!気をつけることでトラブル減らせます
よく日本人の足は、幅広甲高といわれますが、最近では、幅狭甲薄の方も増えてきております。
まずは、ご自身の足が幅広なのか幅狭なのかを、ちゃんと測ってもらい、幅狭ですよと言われた場合は、パンプスなどを履くときは、必ず前滑りしないかチェックするようにしましょう。
しかし、おそらく、前滑りするものばかりだと思いますので、インソールや甲のパットで前滑りを止めるのがおすすめです。
あくまでも私見ですが、幅広甲高の方より幅狭甲薄の方のほうが、足の悩みやリスクが多いのではないかと考えます。
パット調整は必ず必要になりますので、そのようなサービスをしてくれるお店で購入することをお勧めします。また、最近では細めの木型の靴も増えていますので、試してみるのもいいかもしれません。
AKAISHI公式通販コンテンツ
記事の内容で解決しない場合は、専門家に相談
足の専門家によるお悩み相談
フットケア相談室
専門家による足のお悩み相談を承っています。足や靴でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
※ご相談が集中した場合は回答にお時間をいただくことがございます。
※土日、祝祭日、年末年始、夏季期間は翌営業日以降の対応となりますのでご了承ください。
※お客様からお預かりする情報は、当社の個人情報保護方針よって適切な管理と保護に努めます。
※ご相談の内容によってはお返事に数日間をいただく場合がございます。