足のお悩み百科

正しい靴のサイズの選び方

この記事の監修者

株式会社AKAISHI 代表取締役 赤石恒一 / 保健学博士

靴医学の権威、新潟医療福祉大学大学院の阿部薫教授に師事。専門分野は保健学で、足の悩みの改善や、靴の機能向上のための研究をしている。
【所属学会】日本整形靴技術協会(副会長)、日本靴医学会

多くの人が正しいサイズ選びができていない

株式会社ZOZOの調査によると、自分の足のサイズを知らない人はなんと83%もいるそうです。


出典:株式会社ZOZO(2020)「日本全国の平均足型・足の平均サイズに関する調査」

また、専門家の調査によると、日本人の多くは靴のサイズを大きめに認識していることが分かりました。
特に学童からシニアまでの幅広い世代で、適切な靴のサイズ選びができていないようです。

日本人は、大きめのサイズが好み!?

「あなたの足のサイズは?」と聞かれたとき、ほとんどの人は普段履いている靴のサイズを答えます。
しかし、実際の靴のサイズは以下のように決まります。

【裸足の足長 + 捨て寸】

捨て寸とは、靴の中で足が動いても指先が当たらないように設けた予備のスペースのこと。一般的には10~15mmが適正とされていますが、メーカーや靴の種類によってばらつきがあります。これがサイズ選びを難しくしています。

例えば、裸足の足長が23.0cmの場合、靴のサイズも23.0cmを選ぶのが自然ですが、あえて23.5cmや24.0cmを選ぶ人が多いのです。なぜでしょう?

その理由は

・脱ぎ履きを楽にしたいから
・幅にゆとりがある方が快適だから
・自分の足は幅広・甲高だと思っているから(測ってみると違う場合があります)

心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

大きめのサイズを履くデメリット

幅広だからといって大きめのサイズを選ぶと、靴の中で隙間が生まれ、足が滑りやすくなります。これにより、十分な蹴り出しができなくなり、不要な横ぶれも発生します。

  • ① 踵着地がぶれやすい
  • ② 前すべりして足趾が靴内に接触する
  • ③ 蹴り出し時に靴の中で足が滑ることでふくらはぎの筋肉に負担がかかる

この状態が継続的に続くと…

浮き指の原因となる

外反母趾や内反小趾、巻き爪の原因になる

ふくらはぎが必要以上に疲れて筋肉痛になる

足のサイズとは

足の計測をシューフィッターにしてもらうと、足長、足囲、足幅など10項目以上を測定してもらえます。しかし、靴のサイズは足長と足囲(ウィズ)の値しかありませんので、まずはこの2つの値をしっかり把握しましょう。

昔は「ワイズ」と呼ばれていました。これは主に足の足囲の寸法を表していますが、実際には足囲と足幅の両方を考慮しています。JIS(日本工業規格)でも、ウィズの定義には足囲だけでなく足幅も含まれており、これらは相互に関係しています。

靴によっては「2E」「3E」などの表記があります。規定されていない靴もありますが、ウィズの確認の仕方は次の通りです。

ウィズの確認の仕方

下の表を使ってウィズを確認してみましょう。

→ 自動判定したい方はこちら

仮にあなた裸足の足長が238mm、足囲が242mmの場合…

1.足長は

238は235と240の間ですが、中央値は237.5なので238はこの表では240扱いとなります。

2.足囲は

数値の範囲が(-3mm~+2mm)というルールらしいので、242の場合は240+2mmになるので240の欄に該当します。

3.ウィズの判定

そうしますと、足長240mm、足囲240mmでEEがウィズとなります。

4.足幅について

ここで足幅は何のためにあるのでしょうか。24.0のEEの欄を見ると足幅は98mmとなっています。
もしあなたの足幅が98mmより広ければ、甲の薄い平たい足型ということになります。また、98mmより狭ければ甲の高い足型という事になります。

ウィズの判定が面倒な場合

足囲と足長の数値が分かれば、以下のページで自動判定できます。
→ 足型計測

甲が低い、甲が高い足は、シューフィッターがいるお店にいくのがお薦め

甲が低い(平べったい)足の場合

適応ウィズを選んでも、母趾、小趾がきつい場合があります。

シューフィッターはこのような時、足幅でサイズを合わせ、インソールの厚みで甲のフィット感を調整します。

甲が高い足の場合

適応ウィズを選んでも、甲がきつい場合があります。

シューフィッターはこのような時、インソールを少し薄くしたり、甲材をストレッチャーで伸ばしたりして、甲の窮屈感を調整します。

足のサイズの簡単な測り方

最後は履いて確認が必要!
シューフィッターのサイズ確認の手順をご紹介

足長のゆとり

足を後ろに寄せて、踵をトントンした後、つま先に最低1cm以上のゆとりがあること。
もしくは、足を前へ寄せた後、踵に指1本分のゆとりがあること。

靴紐周り

靴紐を締めて立位した際、紐を結わえる箇所に、痛くない程度の適度な圧迫感があること。

母趾と小趾の付け根

足入れをした時に母趾と小趾の付け根が、圧迫感を感じない程度にピッタリしていること。

つま先を曲げた時

履いた状態でつま先を曲げた時に、ソールの曲がる位置が足趾の曲がる位置とほぼ同じになっていること。
また、甲側にできるしわが足の甲に食い込んだりしていない。

つま先のゆとり

つま先の空間に、足指を動かすゆとりがあり、指を動かしても当たらないこと。

かかと周り

踵まわりに適度な圧迫感があり、踏み変えし時には踵がしっかりついて来ること。

アキレス腱周り

アキレス腱が接する部分には少し余裕があり、食い込んだりしていないこと。

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