足のお悩み百科

偏平足・開張足にならない靴選び

この記事の監修者

株式会社AKAISHI 代表取締役 赤石恒一 / 保健学博士

靴医学の権威、新潟医療福祉大学大学院の阿部薫教授に師事。専門分野は保健学で、足の悩みの改善や、靴の機能向上のための研究をしている。
【所属学会】日本整形靴技術協会(副会長)、日本靴医学会

偏平足・開張足にならないために

「近頃、サイズ感が変わってきた」「足の裏が疲れやすくなってきた」という方に、どのような基準で靴を選んだらよいかをご紹介いたします。
また、「子供が偏平足みたい…」という質問も多く寄せられます。そこで、まず年齢と偏平足・開張足の関係を簡単に説明してみましょう。

子どものための「成長と靴」の関係


成長期に大切なことは「いかにアーチを形成するか」です。
それぞれの年齢に合わせた靴選びを紹介していきます。(偏平足を中心に説明しますが、開張足も同様です。)

0〜4歳 小児はみんな偏平足ですよ

産まれたての赤ちゃんの骨

0歳から4歳くらいまでに足の骨が作られます。赤ちゃんの足には骨の様なものがある程度で、大人の骨の形はしていません。したがって土踏まずもありません。全員が偏平足の状態です。

靴選び

・歩き出すまで:特に気にすることはありません。
・1~2歳の歩き始め:足裏全体で歩くので全体に安定感のある靴で軽いものを。
・2~3歳:がに股歩きから大人の歩行形態に変化し始めるころなので、踵の安定しやすい靴が理想。(ある程度踵のカウンター(踵を保護する芯材)があるものを。但し、革靴は硬すぎなのでご注意)

4~7歳 土踏まずが形成され始めます(一番大切な時期です)


多くの場合、4歳前後で土踏まずのようなものができ始めます。そして、6歳の後半から7歳くらいである程度、土踏まずのアーチの基本形状が形成されます。ちなみに、この時期が発達における偏平足予防の一番大切な時期です。

靴選び

足趾(足の指)の動きがアーチを形成させるので、屈曲性の良い靴を選んでください。

ここが大切なポイント!!

靴底が厚すぎたり、足趾部の屈曲性が良くないものは、足趾の動きを阻害するので厳禁。
個人的には裸足でもいいくらいです。
そして、思いっきり遊んだり・走り回ったりさせてください。

!選んではいけないもの!

サイズの大きな靴・サイズの小さすぎる靴は足趾の動きを阻害するので厳禁。

※子供の靴の正しい選び方については、「子供の足のトラブル」を参考にしてください。

 

Q:子どもにインソールを使用してもいいの?

A:この時期に土踏まずのアーチがついたインソールを使用することについては、議論がされています。インソールを入れることで厚みができてしまい、指の動きが阻害されるなら入れない方が良いですし、正しい骨格の形成を促す意味では、控えめな形状のインソールを入れるもの1つの選択肢です。そういった意味でも小学校に通い始める頃までは、まずは、様子を見ながら心配であればお医者様とご相談を。

8~16歳 大人の骨格に変化する


骨がしっかりと形成され、いわゆる大人の足の骨格ができあがってきます。
7歳くらいまでに土踏まずのアーチが形成されてなくても、インソールや後脛骨筋のトレーニングなどである程度は取り返せる場合もありますので、気になる方はお医者様にご相談を。完全に足のアーチや骨格が完成するのが18歳~20歳位なのであきらめずに!!

靴選び

基本的には先程と一緒です。
足趾(足の指)の動きがアーチを形成させるので、屈曲性の良い靴を選んでください。

ここが大切なポイント!!

靴底が厚すぎたり、足趾部の屈曲性が良くないものは、足趾の動きを阻害するので厳禁。
それに加え踵にクッション性のあるものがおススメです。(体重も増え・動きが激しくなるので)

※ヒールやミュールなどは、まだまだ、早すぎです。気持ちはわかりますが高3位までは我慢しましょう。

 大人のための「アーチの維持と靴」の関係

0歳頃までに形成された足のアーチを、いかに維持していくかが20代以降では大切になります。特に、30後半~40代での偏平足・開張足予防が、50~60代以降の外反母趾や中足骨骨頭痛などの予防にもつながりますので、参考にしてください。

30後半~40 代 だんだんヒールが辛くなる……開張足かも?

ヒールを履いていると

①いつも履いている靴なのに、最近、横幅がきつくなり痛くなることがある。
②長時間歩いていると、人差し指・中指の付け根あたりが痛くなる。もしくは、タコ・マメがある。

この2つの症状のある方は、開張足の可能性があります。また、②は中足骨骨頭痛の症状でもあります。

健常足と開張足の踏み返し部

こういった方でヒールを履かれる方は、まずヒールの高さを3~4cm程度まで下げることをお勧めします。
健康な足の方でも3~40代くらいになると6cmヒールで中足骨骨頭痛を引き起こしますので、ヒール高として許容できるのは、4.5cm(前足部の厚み5mmの場合)位まで。できれば、開張足用のパットがついているものがいいでしょう。
以上は、どうしてもヒールを履きたい場合についてですが、ベストなのは開張足用のパットが入った、甲の部分をしっかりと固定できるスニーカー等の靴で、紐をしっかり閉めて履くことです。

※また、今履かれているものより極端に幅広なものは、開張足を助長するだけなので大きすぎないよう気を付けてください。

※パットの詳しい説明は「偏平足と開張足」を参考にしてください。

開張足に最適な靴

ルームシューズ

601室内履き

靴を履かない室内でのサポートも重要。アーチを強めにサポートする室内履き。

パンプス

ヒール高が4.5cm以下で、開張足パッドがついているタイプがお薦めです。

152 2WAYパンプス

アーチを支える高機能インソールを内蔵。取り外しができる為、インソールを自分の足合わせて調整することも可能。

ウォーキングシューズ

126ウォーキングスニーカー

外反母趾専用のインソール(特許取得)は、偏平足や開張足対策としても高い機能を発揮。

サンダル

幅の調整が可能なものをオススメします。

408 母趾サポート

特許出願のインソールは、ベルトの締め具合によってアーチをサポートする強さを調整できる最もアーチサポートに適したサンダル。

0~40代では、まだまだ、足のアーチを維持し続ける為に必要な筋力を十分に持っていますので、ウォーキングやエクササイズなど日常的な運動習慣を心がけることで、今の状態を長く保つことが可能です。

40~50代 足裏の疲労感が強くなる……偏平足かも?

近はヒールも履かなくなったのに「足裏の疲労感が辛い」、「足裏の踵部分が痛くなる」等の症状がある場合は、偏平足が進行している場合が多く見られます。足底腱膜炎になる前に、今履いている靴を見直してみましょう。

靴選びのポイント

  1. 土踏まずのアーチを支えるインソールが入っているもの
  2. 2~3cm程度のヒールがある靴
  3. 大きすぎるサイズは厳禁
  4. 足裏に痛みがなければ、あまりフカフカの柔らかいインソールを使うべきではない

この4つのポイントを押さえておけば疲労感を軽減し、偏平足の進行を抑制することができます。
4は、一見、フカフカのインソールは履いていて気持ちいいのですが、長時間歩いた時の疲労感が増しますので、低反発よりも高反発系の適度に柔らかく、歩行中のロス(足の動き)が少ない靴・インソールにすることをお勧めします。逆に、足底筋膜炎の痛みがある場合は、低反発系のフカフカのインソールの方が、炎症部位を圧迫しないので良いと思います。

※パットの詳しい説明は「偏平足と開張足」を参考にしてください。

偏平足に最適な靴

基本的には開張足と同様です。

偏平足の方に もうワンポイント

普通のインソールに物足りない方は、外反母趾用のインソールを使用することで、より強力にアーチサポートができるので試してみてください。

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